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吉川 信治; 佐藤 一憲
no journal, ,
福島第一原子力発電所3号機の事故時に計測された圧力容器(RPV)及び格納容器(PCV)の圧力変化を再現する水蒸気と水素の発生履歴、及びRPVからの気相漏洩規模を、熱流力解析コードGOTHICを用いて逆算定した。解析した期間は、炉内の水位が燃料有効部頂部(TAF)に到達してから、原子炉自動減圧システム(ADS)が作動して圧力容器(RPV)圧力が減少し始めるまでである。2011年3月13日6:30頃以降ADS作動までのRPVとPCVの圧力挙動からこの間RPVからPCVへの漏洩があったと考えられるが、この漏洩経路と漏洩面積を複数のシナリオについて評価したところ、漏洩面積は高々1cm程度と評価された。この面積は開状態のSRVの流路断面積に比べて大幅に小さく、ADS作動後の主な蒸気の流れはSRVから圧力抑制室(S/C)を経由したものであったと推定される。
吉川 信治; 佐藤 一憲
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福島第一原子力発電所3号機の事故時に計測された圧力容器(RPV)及び格納容器(PCV)の圧力変化を再現する水蒸気と水素の発生履歴、及びRPVからの気相漏洩規模を、熱流力解析コードGOTHICを用いて逆算定した。第一段階としてADS作動前までのRPVとPCVの圧力履歴を再現するRPVからの漏洩面積を算定した結果、漏洩経路に依存せず高々1平方センチメートルと評価された。したがって、主要なスランピング時(13日12時頃)にはSRVのいくつかは開いていたと推定されるので、ガスは主にS/Cを経由したと考えられ、蒸気の有意な凝縮があることから、観測されたD/WやS/Cの圧力上昇を説明するためには水素のような非凝縮ガスの寄与が必要と考えられる。